向ヶ丘遊園駅を境として、新宿寄りをサバー区間、小田原寄りをインター区間と称し、かつては列車密度に大きな差をつけていた小田急。
郊外の発展に合わせて、現在は優等列車を主体としたダイヤが組まれるようになりましたが、昔の主役は各駅停車でした。

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列車密度に差をつけていた時代と現在において、利用者の比率にはどんな変化があったのか、約40年前の乗降人員と比較してみたいと思います。

向ヶ丘遊園駅を境とした乗降人員の差

向ヶ丘遊園駅で折り返す列車が少なくなり、運行上の境界というイメージはなくなってきましたが、かつては多くの各駅停車の終点でした。
新宿寄りの区間では各駅停車が高頻度で運行され、向ヶ丘遊園駅から先の区間との差は今よりも目立っていたように思います。

新百合ヶ丘駅や海老名駅等、インター区間には目覚ましい発展を遂げた駅がありますが、乗降人員にはどんな影響を与えたのでしょうか。
約40年前となる1983年度の平均乗降人員と、2024年度を比較してみたいと思います。

以下は1983年度と2024年度の平均乗降人員を比較したもので、サバー区間は新宿駅から向ヶ丘遊園駅間、インター区間は生田駅から小田原駅間を合計し、括弧内に構成比を記載しました。

【1983年度】
サバー区間:1,339,877人(53.2%)
インター区間:1,178,124人(46.8%)

【2024年度】
サバー区間:1,529,231人(51.7%)
インター区間:1,430,003人(48.3%)

結果はこのようになり、あまり変化がないように見えますが、インター区間の乗降人員が増えれば、結果的にサバー区間も増えるため、当然の結果ではあります。
インター区間単体で見れば、25万人ほど乗降人員が増えているため、それなりに増加したといえるのではないでしょうか。

支線も含めた乗降人員の差

ベッドタウンが広がる小田急沿線を語るうえで、40年間に大きく変化したのは支線の存在です。
小田原線だけに絞らず、支線をインター区間に含めた場合においては、どのような変化があったのでしょうか。

先ほどと同じ条件で、インター区間に支線を含んだ場合の結果は以下のとおりです。

【1983年度】
サバー区間:1,339,877人(43.0%)
インター区間:1,778,086人(57.0%)

【2024年度】
サバー区間:1,529,231人(39.9%)
インター区間:2,300,205人(60.1%)

構成比に大きな変化がないのは同様ですが、注目点はやはりインター区間の増え方です。
小田原線だけだと25万人ほどだったのが、支線も含めた場合には52万人ほどとなります。

当然のことながら、インター区間の増加分が全てサバー区間と連動はしませんが、それだけ遠距離の利用が増えたことを意味するのでしょう。
サバー区間の各駅停車を減らし、優等列車を中心としたダイヤに変化した背景には、向ヶ丘遊園以西の発展が強く影響したといえそうですね。

おわりに

新宿駅から離れた地域も発展し、全線に渡って利用者が多い状態となった小田急。
快速急行の混雑が激しいということは、それだけ遠距離での利用が多いという面もあるのでしょう。