8000形や1000形の置き換え用として、2019年度から5000形の増備を続けている小田急。
年に数編成が増備されていますが、昔に比べると置き換えのペースはゆるやかになっています。

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置き換えのペースが落ちているということは、古い車両が長く使われることを意味しますが、今後廃車されるまでの年数は長くなっていくのでしょうか。

低下しつつある置き換えのペース

3000形や4000形が増備されていた頃は、古い車両が次々に廃車されていったことを思い出します。
特に3000形の3次車以降は驚異的な勢いで造られ、4000形や9000形はあっという間に姿を消してしまいました。

平成の初期において、通勤型車両の置き換えをしていなかった反動はあると思いますが、昭和の終わりにかけて中型車を一掃した際も、今ほど遅くはありません。
5000形が登場した当初は、1000形の未更新車を早期に置き換える必要があったためか、置き換えのペースが今よりは速かったものの、ここ数年は低下している状態です。

今後も年度によって違いはあると思いますが、新造両数が減ってきていることから、結果として保有車両の平均車齢は上昇しています。
8000形の一部は40年を超えて使われており、リニューアルをしているとはいえ、相当な長寿車両となりつつあるのは間違いありません。

高騰していると思われる車両価格

数年前と比較しても、明らかに置き換えのペースは低下していますが、背景には車両価格の高騰があるのだと思います。
物価の上昇ペースを踏まえれば、鉄道の車両価格も高騰しているのは間違いありませんが、意外とそれを明確にした情報は多くありません。
一方で、地方私鉄に対する支援において、当初より車両の製造コストが大幅に上昇し、支援額を増やすといったニュースはあり、高騰していること自体は間違いないのでしょう。

物価上昇はここ数年で顕著になっていますが、5000形を増備するペースが落ちてきた時期とも重なります。
車両を最新化した際の、メンテナンスや運行コストが下がる効果は、昔ほどなくなっていると考えられるため、未来への投資という要素も弱くなったのかもしれません。

車両を新造するペースが落ちれば、古い車両は結果的に長く使われることになります。
1000形でさえ、初期に製造された車両は35年以上が経過していますが、2000形や3000形の初期車が先に置き換えられそうなことを踏まえれば、50年近く使われてもおかしくはありません。

近年は3000形や2000形において、部分的な修繕や機器の交換をする事例も発生しています。
明らかに以前とはお金の使い方が変化しており、できる限り車両を長く大切に使う方向にシフトしつつあるように感じています。

おわりに

数年前とは状況が大きく変わり、車両をハイペースで置き換えるのは難しい時代に入ったように思います。
1年で50両を置き換えるといったようなことは、今後できないのかもしれませんね。