立体化された場所が多くなったとはいえ、小田急の線路は大部分が地上に敷かれています。
年々数を減らしてはいるものの、道路との交差部には踏切が設置されており、安全対策を中心に進化を続けてきました。

道路の交通を遮断するにあたり、遮断機は重要な設備となっており、小田急では全ての踏切に設置されています。
昔の踏切は遮断かんに竹が使われていましたが、小田急からはいつの間にか消えてしまいました。

昔は竹が使われた遮断かん

踏切を構成する主要な設備として、一般的に知られているのは警報機と遮断機でしょうか。
後者は道路の交通を物理的に遮断する役割を担い、警報機の作動から少し遅れて遮断かんが下りてきます。

遮断かんはゆっくりと動作しますが、人や車が踏切内に取り残されてしまう事態はしばしば発生し、容易に脱出できるように設計されているものも多くなりました。
しかし、遮断機が閉まってからの無理な横断等により、遮断かんが破損する事象は今もあるようです。

現在の遮断かんは、FRPを使用したものが主流となっていますが、昔は一般的に竹が使われていました。
軽くて丈夫であり、コストも安く済むとして重宝されましたが、より一層丈夫なFRPへと移行が進み、最近はほとんど見かけなくなっています。

竹の遮断かんはいつまで残っていたのか

小田急にある踏切は、全て警報機と自動遮断機が設置された第1種甲で、1998年に統一されました。
第1種への統一自体は1982年に完了しており、かなり昔から遮断機は全踏切に設置されていたことになります。

全てを確認したわけではありませんが、現代の小田急において、竹の遮断かんが使われている踏切はないものと思われます。
小田急がFRPの遮断かんを導入し始めた時期は不明ですが、1990年代には混在している状況で、順次切り替えが進められていきました。

20251228_06
写真提供:小田急指令掛川

懐かしい竹の遮断かんは、このような姿をしていました。
太さが一定ではなかったり、節があることが特徴で、昔の踏切といえばこのイメージでしょうか。

破損時の交換用なのか、線路脇に予備の遮断かんが並んでいる光景を見た記憶があります。
昔の小田急では、1日に1本以上のペースで遮断かんの破損が発生していたそうで、今よりも交換の頻度は高そうです。

2000年代に入る頃には、竹の遮断かんをあまり見なくなったような気がします。
小さな踏切等に最後まで残っていたのだと思いますが、いつまであったのでしょうね。



写真を提供いただいた小田急指令掛川様は、数々の貴重な映像も撮影されています。
YouTubeにて公開中ですので、よろしければそちらもご覧下さい。

おわりに

いつの間にか見かけなくなり、小田急からは消滅してしまったと思われる竹の遮断かん。
独特なしなりを見せていたシーンが印象的で、そんなことを懐かしく思い出します。