小田急グループの鉄道路線として、それぞれ特徴的な要素を持つ箱根登山電車と江ノ電。
どちらも観光路線としての性格があり、山と海を走るという対極的な関係となっています。

令和という時代において、第4種踏切や構内踏切が残る両路線ですが、近年は少しずつ変化も出てきました。

箱根登山線の簡易遮断機

まとまった数の第4種踏切が残る箱根登山線ですが、最近になって簡易遮断機が設置され始めています。
第1種化することが現実的ではない中、少しでも安全性を向上させようという取り組みなのでしょう。

20260121_04

以前はこのような設備がなく、純粋な第4種踏切でしたが、一定の整備がされた状態となりました。
ここは風祭水車踏切で、将来的な廃止が検討されていたようですが、難しかったのかもしれません。

簡易遮断機自体は、横断者が自由に開閉できる仕組みですが、そのアクションにより一旦立ち止まるのを促すことができます。
比較的低コストでの設置が可能なことから、現実的な対応として導入が進んでいるようで、他の鉄道路線でも増えているようです。

箱根登山線内においては、他にも設置された踏切があることから、今後整備が進むものと思われます。
一方で、調整ができた第4種踏切は廃止の方向のようで、両方の対応を当面は組み合わせていくのでしょう。

構内踏切が廃止される江ノ電の駅

踏切に関する悩みという点では、海沿いを走る江ノ電のほうが多いかもしれません。
第4種踏切以上に厄介なのが、歴史的な経緯や地域の事情で存在する勝手踏切で、江ノ電では比較的多く見られます。

勝手踏切は、その名前が示すとおり公式に設置されたものではなく、法的には踏切と認めらていません。
過去には痛ましい事故も発生していますが、住民の生活や災害時のことを踏まえると簡単にはなくせず、鍵付きの扉を設置するといった対応が行われています。

20260121_08

そんな江ノ電の踏切ですが、近年は構内踏切の廃止という動きもあります。
2024年には江ノ島駅と長谷駅の構内踏切が廃止され、行先別の改札を使用する運用となりました。

構内踏切の廃止は、新信号システムの導入に伴うためとされており、稲村ヶ崎駅も将来的には廃止する方針のようです。
箱根登山線でも構内踏切を廃止する動きがありましたが、今後も減り続けることになるのでしょうね。

おわりに

親会社の小田急とは異なり、今も第1種以外の踏切が残る箱根登山電車と江ノ電。
鉄道を彩る風景としてはよい面もありますが、安全性の観点では課題も多く、今後も廃止を含めた対策が進んでいくことになりそうです。