代々木上原駅で線路を接続し、相互直通運転を行っている小田急と東京メトロの千代田線。
現在はJR東日本の車両も小田急に入線し、3社での相互直通運転が行われています。

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50年近い歴史を持つ直通運転となりましたが、利便性の向上という面においては、限定的な設定になっているようにも感じます。
様々な事情が絡み合い、このような状態に落ち着いたものと思われますが、何のために行われているのかを考えてみたいと思います。

種別や行先が偏りがちな運行形態

現在の直通運転は、ラッシュ時と日中で運行形態が異なるダイヤが組まれています。
ラッシュ時は小田原線を軸として運行され、多摩線にはほぼ列車を流しませんが、日中は急行としてほとんどの列車が唐木田方面に向かう運用です。

複々線が完成し、2018年に小田急は大規模なダイヤ改正を行いました。
それ以前には、多摩急行という種別が設定されていたほど、多摩線に入ることが日常となっていましたが、ダイヤ改正後は一部を除いて完全に消滅します。
しかし、利便性や運用効率向上のため、2025年からは多摩線に入る列車が復活し、日中については以前のような状態に戻りました。

小田急と千代田線との直通運転は、代々木上原駅から本厚木駅間の準急で始まります。
やがて、多摩線に入線する急行や多摩急行へと変化しますが、新百合ヶ丘以西を走る列車が少なくなり、やや極端な割り振りとなりました。

異色な時期としては、2016年から2018年にかけての約2年間があげられ、日中が多摩線を中心とした運行であることは変わらないものの、ラッシュ時には新百合ヶ丘駅以西の運行方面が混在しています。
乗る列車を選べば、多くの利用者が乗り換えを回避することが可能で、今思えば便利な時期でした。

線路容量不足を補う実態

小田原線の途中駅と接続する千代田線は、直通運転という面で不利な条件となっています。
東急の田園都市線と半蔵門線のように、起終点が繋がっているわけではないため、一体化した運用が難しい面があるのです。

利用者の立場で考えた場合、直通運転には乗り換えをしないで済むというメリットがあります。
小田急と千代田線の関係においても当てはまりますが、 本数がそこまで多くないことや、ラッシュ時は下位の種別が中心という事情があり、その恩恵は東京都区部の利用者に偏りがちです。
世田谷区内の千代田線直通需要が高いという背景はあるようですが、遠方から時間をかけずに移動しようとした場合、代々木上原駅での乗り換えが基本となっています。

鉄道会社における直通運転のメリットには、ターミナル駅での折り返しを避けられるといったものがあります。
しかし、小田急の場合はターミナル駅が新宿であり、このメリットはほぼありません。

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綾瀬駅で千代田線と繋がる常磐緩行線は、起終点の接続で一体化した運行が行われており、実質的には1本の路線のようになっています。
多くの列車が直通運転を行っており、利用者にとっては理想的なスタイルといえそうです。

新宿駅から代々木上原駅、登戸駅から新百合ヶ丘駅にかけてが複々線ではないため、小田急と千代田線との直通運転は、線路容量の不足を補う面が強いといえます。
代々木上原駅が対面で乗り換え可能な構造で、始発列車に乗ったほうが座れるため、利用者の視点では直通列車を選ばない面もあるでしょう。

ダイヤが乱れた際の対応等を考慮し、近年の直通運転は守りに入っているように思いますが、途中分岐や線路容量の問題が影響していると考えられます。
直通列車に快速急行や通勤急行を混ぜたり、様々な方面と行き来すれば便利なのでしょうが、なかなかそうもいかない現実がありそうです。
江ノ島線との直通運転も面白そうですが、田園都市線との関係で難しいのでしょうね。

おわりに

線路容量不足を補う面が強く、限定的な運用となっている千代田線との直通運転。
複々線化直前のダイヤが意外とよかったようにも思いますが、短期間で終わったということは、何らかの不都合があったのかもしれませんね。