10両固定編成の増加に合わせるように、小田急からは8両で運行する列車が減少してきました。
近年は現状維持という状態が続いており、近郊区間の各駅停車は8両と10両が混在しています。

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最終的には8両をなくし、10両に統一するようにさえ感じていましたが、逆に8両を増やす可能性はあるのでしょうか。

10両化推進の後退傾向

近郊区間の各駅停車を10両化するのに合わせて、3000形の8両を10両化する対応が2017年度から始まりました。
複々線の完成と前後するように7本が10両化され、3081Fから3087Fとして再編されることとなります。

7本が10両化されて以降、8両のままで残る8本の動向が注目されましたが、その後も10両化されることはありませんでした。
残っている8両については、LED表示器を交換してのフルカラー化や、他車からの発生品と思われる全密閉式のモーターへの変更が発生しており、リニューアルの対象外となっている可能性があります。
製造から時間が経過していることもあり、これ以上の10両化は行わないとみて間違いないでしょう。

10両化を進めた後には、ラッシュ時の各駅停車に10両を集中投入していましたが、現在はそのような運用をしなくなりました。
日中についても同様であり、コロナ禍を経て利用動向が変化したこともあってか、各駅停車は列車によって両数が違うだけという状態になっています。

各駅停車の10両化は、輸送力の増強により複々線の効果を最大化したり、運用の効率化を図ることが目的だったように思います。
しかし、現在の各駅停車は10両が必須という状況でもないため、8両で十分というのが実態のようにも感じました。

東京にも迫る人口の減少

すぐということはなさそうですが、8両固定編成として残る2000形と3000形には、やがて置き換えのタイミングが訪れます。
その際に10両へと置き換える、そんな可能性が以前は高いように思っていましたが、状況の変化により異なる展開になる気がしています。
2022年に減便を行って以降、元のダイヤに戻すような方向にはなっておらず、車両を増やしたら本末転倒という面もあるためです。

利用者がコロナ禍以前の水準に戻ることは考えにくく、今後は東京においても人口減少が予測されています。
2030年代には減少傾向になりそうな予測が出ているほか、高齢化もさらに進むことを踏まえれば、ラッシュ時の混雑は自然と緩和する未来もありえそうです。

そもそもの部分ですが、ラッシュ時以外においては、急行等も8両で十分という見方もできます。
利用動向がさらに変化した場合には、8両に回帰していく未来さえあるかもしれません。

8両で置き換えが近い車両としては、2000形が筆頭ということになりますが、その際に8両とするか、それとも10両とするかによって、今後の方針は分かることでしょう。
まだ8000形すら残っている段階ですが、10両の各駅停車が狙っての運用になっていない現状を踏まえれば、8両に減車することさえ完全否定はできないように思います。

減車といえば、東武が野田線の車両を6両から5両にする対応を進めており、将来的にはワンマン運転も計画されています。
小田急も新宿駅から向ヶ丘遊園駅間において、2030年頃からワンマン運転の計画があることから、8両を新造して区間運転をするような可能性もあるのではないでしょうか。

おわりに

最終的には消滅するとさえ思われた8両の列車ですが、全てを10両化するメリットは薄れ、安易には行えない時代に入りつつあるように思います。
ラッシュ時や運用上の問題さえクリアできれば、8両を上手く活用するほうがコスト削減の効果も高そうですね。