多摩ニュータウンの中心地に位置し、多摩線では最も利用者が多い小田急多摩センター駅。
高架駅が京王と並んでいますが、両線を合わせた広い構内は、ニュータウンの規模が縮小される前の名残ともいえます。

かつては待避線が設置され、実際に運用もされていましたが、2006年に使用を中止しました。
寂しく跡だけが残っていますが、その場所にいつの間にか変化が生じています。

小田急多摩センター駅の待避線跡

1975年4月23日に開業した小田急多摩センター駅は、2面2線の配線とされました。
開業当時は終点でしたが、将来的な延伸を見越して待避線の設置が可能な構造とされ、そのためのスペースが設けられています。

終点である状況は変わっていませんでしたが、1985年には待避線が実際に設置され、2面4線の配線となりました。
待避線とはいっても、実際に列車の待ち合わせ等をするためではなく、留置線不足を解消することが目的で、車両が増加する中での苦肉の策だったといえるでしょう。

唐木田駅まで延伸された後には、臨時列車の運行時等に待避が行われたりはしたものの、基本的にはほとんど使われない設備でした。
そのような状態だったこともあり、2006年には使用中止となってしまい、追ってポイントが撤去されることとなります。

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ホームの待避線側には柵が設置され、形式上は相対式のホームとして機能しています。
待避線部分には現在も線路が残っており、車両が通る日を静かに待っているような風景です。

待避線跡に設置された電気設備

実現する可能性は低いといわれていますが、多摩線には相模原方面への延伸構想があります。
実際に延伸された際には、小田急多摩センター駅に待避設備を設けるとされているため、復活の可能性自体は消えていません。

待避線の廃止後も、線路を本線と繋いで信号設備を設置すれば、復活自体は可能な状態でした。
しかし、先日撮影のために立ち寄ったところ、新宿寄りに電気設備らしきものが設置されていました。

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位置は下り線の新宿寄りで、コンクリートの状態を見る限りでは、設置されてからそこまで時間は経ってないように見えます。
Googleマップで確認する限りでは、2024年に設置されていたと思われますが、意外に気付きませんでした。

それなりにしっかりした設備であり、短期的な使用を想定したものでないことだけは確かです。
現段階において、今後待避線を復活させる可能性は、かなり低くなっているということなのでしょうね。

おわりに

ほとんど使われることなく、廃止されてしまった小田急多摩センター駅の待避線。
保存車両でも置いておけばよいのにと思いますが、メンテナンスの問題で夢物語なのかもしれません。