方向幕を装備した車両がなくなり、種別や行先の案内はLED表示器に統一された小田急。
メンテナンスが楽といった利点は理解できますが、幕が回る様子が見られなくなってしまったことは、少々寂しく思う面もあります。

他社においても多く見られますが、小田急の車両は走行中に側面のLED表示器を消しています。
スピードが出てくると自動で消えますが、なぜこのような仕様になっているのでしょうか。

走行中に消える側面のLED表示器

小田急の車両は、走行中に一定のスピードが出てくると、側面のLED表示器が消えるようになっています。
正確なところは分からず、車両によって誤差もあるようですが、概ね40km/h前後で消えている印象です。

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今でこそ全ての車両が消えるようになっていますが、元々は走行中も側面のLED表示器は点いていました。
いつ頃から始まったのかは記憶が抜けていますが、一部の編成からスタートした後に、他車にも波及していったことだけは確かです。

LED表示器を消す理由を考える

方向幕とは異なり、消すということが容易に行えるLED表示器ですが、なぜこのようなことをしているのでしょうか。
調べる限りでは諸説あるようで、私なりに考えてみたいと思います。

まず、一般的な意見として多く目にするのは、節電のためという理由です。
駅間を走行中の場合、側面の表示が役立つシーンはほぼないと思われるため、理由として違和感はありません。
一方で、節電の効果は微々たるものといえるため、やや疑問に思う部分もあります。

もう一つの理由として考えられるのが、LED表示器の長寿命化を図っているというものです。
これも一定の説得力があり、点灯時間に比例して劣化が進む特性を踏まえれば、必要がない時は消しておくのは正しいように思います。

LED表示器の特性についても、関係している部分がありそうです。
人間の目には点灯しているように見えますが、実際のLED表示器は高速で点滅しています。
これをダイナミック点灯方式と呼び、残像現象で違和感なく見えるようになっていますが、電車が動いていると見にくくなるため、消してもあまり支障はありません。

おわりに

結局のところ、色々と調べていく限りでは、不要なタイミングで消灯することで、LED表示器を長寿命化している可能性のほうが高いと感じました。
鉄道が使うばく大な電気の中で、消灯による節電効果は微々たるものなので、そこではないのかもしれませんね。