行先や列車の特性に合わせて、はこね号やホームウェイ号といった愛称を設定し、高頻度で運行されている小田急のロマンスカー。
かつては停車駅ごとに愛称が与えられていましたが、1990年代の後半から現在のようなスタイルに変わっていきました。

20200921_01

停車駅別の愛称になる前は、箱根特急だけで5種類が設定されていましたが、どのようなダイヤが組まれていたのでしょうか。

NSEの登場後に整理された愛称

1963年3月16日に3100形(NSE)が運行を開始し、ロマンスカーは展望車への時代へと入っていきました。
元々は列車ごとに異なる愛称を設定していたロマンスカーでしたが、NSEが4編成となった11月にダイヤ改正が行われ、あしがら、あしのこ、おとめ、きんとき、はこねの5種類に整理されました。

NSEの増備により、このダイヤ改正からは箱根特急が30分ごとの運行となり、高頻度でロマンスカーが走るようになります。
新宿駅から小田原駅間の所要時間は最速で62分となり、後に59分の列車が登場するまでは、これが最短記録となっていました。

1966年時点の箱根特急

1966年より、停車駅別に列車の愛称を整理することとなりますが、その直前の段階ではどんな設定となっていたのでしょうか。
手元にある当時の時刻表を参照し、確認してみたいと思います。

以下は愛称が整理される直前の設定時刻で、下りは新宿駅、上りは箱根湯本駅の発車時刻を示します。

【下り】
第1さがみ:7時29分
第1あしがら:8時0分(休日)
第2あしがら:8時30分(休日)
第1あしのこ:9時0分
第3あしがら:9時30分
第2あしのこ:10時0分
第4あしがら:10時30分
第3あしのこ:11時00分
第5あしがら:11時30分(休日・休前日)
第4あしのこ:12時0分
第1きんとき:12時30分(休日・休前日)
第1はこね:13時0分
第2きんとき:13時30分
第2はこね:14時0分
第3きんとき:14時30分
第3はこね:15時0分
第4きんとき:15時30分(休日・休前日)
第4はこね:16時0分
第5きんとき:16時30分
第5はこね:17時0分
第1おとめ:17時30分(休日・休前日)
第2おとめ:18時0分
第3おとめ:18時30分(休日・休前日)

【上り】
第1さがみ:9時10分
第1あしがら:9時42分(休日)
第2あしがら:10時12分(休日)
第1あしのこ:10時42分
第3あしがら:11時12分
第2あしのこ:11時42分
第4あしがら:12時12分
第3あしのこ:12時42分
第5あしがら:13時12分(休日・休前日)
第4あしのこ:13時42分
第1きんとき:14時12分(休日・休前日)
第1はこね:14時42分
第2きんとき:15時12分
第2はこね:15時42分
第3きんとき:16時12分
第3はこね:16時42分
第4きんとき:17時12分(休日・休前日)
第4はこね:17時42分
第5きんとき:18時12分
第5はこね:18時42分
第1おとめ:19時12分(休日・休前日)
第2おとめ:18時42分
第3おとめ:20時12分(休日・休前日)

このようなダイヤが組まれており、平日には走らない列車が設定されていました。
規則性は見る限り分からなかったのですが、何を基準にして愛称を分けているのかが気になります。

もう一点気になることがあり、1本だけさがみ号が設定されていました。
途中駅に停車する列車としてさがみ号は生まれていますが、停車駅別の愛称設定になる前から走っていたことになります。
さがみ号という途中駅に停車する列車の誕生が、愛称の整理に繋がったということなのでしょうか。

おわりに

NSEの増備により、30分ごとの運行が可能となった小田急のロマンスカー。
あしのこ、おとめ、きんときの愛称をNSEが掲げた期間は短く、その姿を記録した写真は貴重なものとなっています。