特別料金が不要な列車の最上位種別として、小田急では快速急行が運行されています。
その他にも、近年は通勤急行や通勤準急が加わり、複々線完成後の列車種別はバリエーションが豊かになりました。

快速や通勤を頭に冠した種別名は、過去に存在したものが復活するような流れとなっていますが、他にも快速準急という列車種別が存在しています。
今日まで復活していない快速準急は、どんな列車種別だったのでしょうか。

約7年半に渡って運行された快速準急

1964年11月5日のダイヤ改正において、小田急が本格的に大型車の時代へと入っていく起点となる、2600形がデビューしました。
急行の8両化や、相鉄から小田急への乗り入れが廃止となる等、かなり大規模なダイヤ改正となっています。

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このダイヤ改正でデビューした2600形は、近郊区間の各駅停車用として造られましたが、新たに設定された快速準急という列車種別でも活躍することとなります。
快速準急には様々な形式が充当されていますが、後年になるほど2600形の比率が高まっていったようです。

種別名が示すとおり、快速準急は急行と準急の間に位置付けられる種別で、新宿駅から相模大野駅間で運行されました。
後に運行区間は小田原駅まで拡大されていますが、江ノ島線には設定されていません。

運行された期間は約7年半と短く、1972年3月14日のダイヤ改正において、急行と統合されて廃止されました。
急行が成城学園前に停車することになり、快速準急との差が少なくなったことが理由です。

快速準急の停車駅

約7年半で廃止となった快速準急ですが、停車駅はどのようなものだったのでしょうか。
急行と準急の間に位置付けられ、やがて急行に統合されたことから、なかなか興味深い停車駅となっています。

快速準急の停車駅は、以下のとおりとなっていました。

・新宿
・下北沢
・経堂
・成城学園前
・登戸
・向ヶ丘遊園
・読売ランド前(休日のみ)
・鶴川(休日のみ)
・町田
・相模大野
・本厚木
・伊勢原
・鶴巻温泉
・秦野
・渋沢
・新松田
・小田原

停車駅を並べてみると、現代の急行に比較的近いものであることが分かります。
快速準急が設定された当時の急行は、経堂、成城学園前、登戸を通過しており、どちらかといえば現代の快速急行に近い存在でした。
その間を埋めるような存在として、快速準急が設定されていたということになります。

面白い点としては、休日のみ読売ランド前駅と鶴川駅にも停車していました。
よみうりランドやこどもの国へのアクセスをよくするためで、自動車が家庭に普及しきっていない時代ならではといえそうです。

おわりに

利用者が爆発的に増えつつある中で、短期間だけ運行されていた快速準急。
やや特殊な位置付けであったことから、今後も復活することはないかもしれませんね。