小田急の通勤型車両は、先頭部にスカートを装備する姿が古くからの伝統になっています。
新造の段階では9000形から、その他には2600形以降の大型車に取り付けられ、2400形の引退によって全車が装備した状態となりました。

基本的には1800形を除く大型車の装備品ですが、試験的に2400形にも取り付けられた時期があります。
貴重なその姿は、どれぐらいの期間見られたのでしょうか。

クハ2551に取り付けられたスカート

難しい言葉を使うと台枠下部覆いですが、一般的にはスカートと呼ぶことが多いでしょうか。
小田急は比較的早い段階でスカートを採用した会社で、1972年に登場した9000形が初めて装備しました。

新造車での採用に加え、小田急は従来車への取り付けにも積極的で、9000形が登場したのと同年の5月頃には試験が始まっています。
対象となったのは、2400形のクハ2551と2600形のクハ2665で、新宿方の先頭車にのみ取り付けられました。

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写真提供:小田急指令掛川

2400形がスカートを装備した姿はこのようになっており、中型車と大型車の両方で試験を行う意図があったものと思われます。
形態は大型車に装備したものとほぼ同様で、やや小さくした程度の違いだったようです。

試験の結果、中型車については不採用となり、1977年にクハ2551のスカートは撤去されました。
不採用となった理由は定かではありませんが、わざわざ撤去したことを踏まえると、不都合な部分があったのかもしれません。

中型車がスカートを装備した期間は、約5年間という限られたものでした。
意外と違和感のない姿なのは、基本的な前面デザインが同じだからなのでしょうか。

スカートの形態が変化したクハ2551

僅かに5年程度の姿でしたが、その間にもクハ2551の姿は変化しています。
1972年に取り付けられた段階では、まだ電気連結器が装備されておらず、9000形の登場時と同様に開口部が狭いものでした。
イメージとしては、現在の2000形に近い形態だったことになります。

1973年には電気連結器が設置され、開口部の拡大が行われました。
同時期に列車無線も取り付けられる等、短期間でクハ2551の姿自体も細かく変化しています。



写真を提供いただいた小田急指令掛川様は、数々の貴重な映像も撮影されています。
YouTubeにて公開中ですので、よろしければそちらもご覧下さい。

おわりに

試験的な設置だったとはいえ、約5年で撤去されてしまったクハ2551のスカート。
2400形の試験といえば、冷房化されたクハ2478という存在もありましたが、そちらは撤去されることなく廃車までそのままでした。