1985年度から高性能化が行われ、吊り掛けモーターの音を聞くことができなくなった小田急4000形。
大型車ながら、他形式よりも性能が劣っているという弱点がありましたが、高性能化によりそれを克服しました。

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写真提供:小田急指令掛川

改造の前後において、実際にどのような性能の変化があったのかについて、今回は確認してみたいと思います。

吊り掛け車時代の性能

4000形が登場する前、小田急では開業時から断続的に増備されてきた古い車両が現役でした。
1900形等のABF車と比べても車体が小さく、これらの車両を大型車に置き換えることとなります。

こうしてモーター等の機器を流用し、1966年に4000形が誕生しました。
車体は2600形と同等ながら、モーターを流用したことで性能面では劣りましたが、車体の大型化が実現します。

吊り掛け駆動時代の4000形は、以下のような性能でした。

起動加速度(3両):1.7km/h/s
設計最高速度:95km/h

5両編成のスペックが不明ですが、電動車の比率が高くなるため、若干起動加速度が高かったものと推測されます。
現代の車両が3.3km/h/sの起動加速度を誇ることに比べて、かなりの低加速だったことになりますが、種車となった車両が1.1km/h/sだったことを踏まえれば、性能自体は向上していました。

高性能車時代の性能

1800形が引退し、吊り掛け駆動の車両が4000形だけという時代に入ると、性能面でのハンデが無視できなくなってきます。
起動加速度に加え、最高速度も異なっていたことから、2400形のモーターを流用して高性能化が図られることとなりました。

高性能車となってからの4000形は、以下の性能となっています。

起動加速度(4両):2.3km/h/s
起動加速度(6両):2.6km/h/s
設計最高速度:110km/h

改造前と比べて、加速と最高速度が向上し、他形式と同等レベルの性能に引き上げられています。
流用した2400形のモーターは出力が低く、5000形等と比べると多少加速は悪くなっていますが、実用上は問題ありませんでした。



写真を提供いただいた小田急指令掛川様は、数々の貴重な映像も撮影されています。
YouTubeにて公開中ですので、よろしければそちらもご覧下さい。

おわりに

高性能化により、他形式と同等の性能に引き上げられた4000形。
電気制動がないといったハンデはありましたが、ひっそりと車両の性能を向上させる役割を担う車両でした。